プラセボ効果を応用して考える。
皆さん、薬はお好きですか?
薬に対する印象は人によって様々ですよね。
「薬を飲んだら一発で風邪が治る!」
という方もいれば、
「薬っていうのは毒の塊だ!」
という方もいらっしゃいます。
皆さんの感じ方次第で、薬の効果は変わってきますし、副作用のリスクも変わってきます。
プラセボ効果とノセボ効果というやつですね。
今回は、薬剤師が上手に使うべきプラセボ効果について、ちょっといつもの個人的な目線で拡大解釈しながらお伝えしたいと思います!
ちなみに、本当に簡単に説明すると、
プラセボ効果‥有効成分が含まれていない薬で得られる効果
ノセボ効果‥有効成分が含まれていない薬で起こる副作用
という感じです。
きちんとした解説は、もっと素晴らしいサイトでご確認くださいませ。
それでは、ここからはフリーマン目線の解説です!
良ければ楽しんでいってください!
何にでも効く最強の薬!
皆さん、痛み抑えたり、便秘に効いたり、トイレの回数を減らしたり、血圧が下げたり、様々な効果が実証されている薬をご存じですか?
その薬の名は、偽薬(プラセボ)です!
新薬が販売される前に、有効成分がきちんと効果があるかを見極めるための臨床試験が行われます。その試験の一つに、有効成分が入った薬(新薬)と、入っていない薬(偽薬)を使ったものがあります。どちらも見た目は同じにして、患者さんだけでなく、医師にもどれが本物か伝えずに効果を判定するのですが、どの臨床試験でも、偽薬で一定程度の効果が得られているんです!
例えば、
とある痛み止めの臨床試験では、プラセボでも痛みを改善させたデータが出ています。本人の評価だけでなく、医師からの評価でも同様です。
とある頻尿治療薬の臨床試験では、プラセボでトイレの回数を平均で約1.2回減らしたというデータがあります。
他にも、便秘や高血圧、さらには高血糖などでも改善されたデータがあります。
偽薬という、小麦粉や乳糖の塊が、体のあらゆる不調に一定量の効果をもたらすということは、驚きですよね!
当然ながら、偽薬よりも新薬の方が効果が良いので、医師から処方された薬はちゃんと飲んでくださいね!!
プラセボ効果だけでなく、ノセボ効果もあります!
ありとあらゆる薬には全て副作用が存在します。大きく捉えれば、小麦粉でアナフィラキシーを起こすこともありますし、サラダ油もとり過ぎれば高脂血症になります。小麦粉やサラダ油がもしも薬として承認されたら、それらは全て副作用になるでしょう!
横道にそれましたが、偽薬にも副作用が存在するんです。それが、ノセボ効果です!
偽薬でも、副作用の説明を受けてから服用することで、実際に副作用の症状が出てしまうという訳です。びっくりするかもしれませんが、比較した薬と似たような副作用が現れる傾向にあります。
病は気から?効果も気から?
プラセボ効果とノセボ効果は、人間の思いの強さを表しているのではないかと思います。
実際に研究も進んでおり、ラットに対してプラセボ効果を検討したところ、偽薬による鎮痛効果にはμオピオイド受容体が関与している、という研究結果も出ています。痛みを軽減する期待感が、実際に鎮痛効果を示すことが科学的に証明されているんですね。
「病は気から」、なんて言いますけど、「効果は気から」という言葉も作れそうですね。
薬剤師がプラセボ効果を上乗せする!
薬剤師の仕事の一つに、服薬指導があります。
ただ薬を説明するだけであれば、すぐにAIに置き換わるでしょう。医師の処方意図をくみ取り、患者さんやご家族の状況や体質、価値観などを考慮したうえでの服薬指導が求められているはずです。
そして、薬の効果を最大限に引き出すための服薬指導というのも重要ではないでしょうか?
「効果は気から」が本当に実証されるのであれば、薬剤師が『この薬は本当に効きますよ!』という気持ちを与えることで、効果に差が出てくるのではないしょうか?これって、薬剤師の重要な役割になる気がしませんか?服薬指導で効果に差が出るのですから。
また、以前からも言われていますが、私たちの一言がノセボ効果を生み出すリスクもあるので、副作用の説明には十分注意が必要ですよね。
なりたい自分を思い描こう!
自己啓発本によく書かれているような言葉ですが、自分の理想像を思い描いて日々過ごすことは重要性を、プラセボ効果は表しているのではないでしょうか?
行動の習慣化の重要性や言霊の力など、よく話は聞きますし、実際に自分自身でも効果を実感しています。
今回話題にしたプラセボ効果というのも、自己実現の成功率を上げる重要な要素なのではないでしょうか?というか、自己啓発本に書かれていることを科学的に証明するピースになっているかもしれませんね。
ここからは勝手な想像ですが、プラセボで体調が改善するのは、自律神経やホルモン、神経伝達物質などがかかわってくるのではないかと思うのです。
ということは、薬というものを介さなくても、
「起床後1杯の水は脳梗塞を予防する」
という思いを込めた水を飲めば、脳梗塞の発症率を下げられるかもしれません。
「勝負前はカツ丼」
というゲン担ぎも、交感神経を刺激して効果があるのかもしれません。
「願えば叶う」
という思考も、願いを叶えるための脳内伝達物質が出ているかもしれません。
完全なる想像ですが、そう思うとプラス思考になりやすいですし、なんだか人生楽しそうですよね。
皆さんはプラセボ効果についてどう考えますでしょうか?
私は、皆さんとその周りの方がプラセボ効果で幸せを感じることができるのであれば、それは良いことかなぁって思います。
あんまり突き詰めると宗教っぽくなりそうですね。
ん?宗教もプラセボ?
ということで、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
今日も皆さんに良いことが起こりますように!