自由を求める薬剤師

薬剤師として幸せに働くために、『仕事・お金・私生活』について考えるブログです!

在宅初心者の薬剤師へ ~薬剤師の当たり前が喜ばれます!~

皆さん、こんばんは。

やる気があるうちに連続投稿のフリーマンです。

最近、在宅の依頼が増えてきたので、ちょっと自分の頭を整理しつつ、在宅医療について興味があるけど、未だ踏み出せないという方や、在宅医療をやり始めたけど、自分は役に立っているのだろうかと不安な方、在宅をしている薬剤師との交流が少ないという方、そして時に逆風の環境下でくじけそうになる自分自身に向けてメッセージを送ってみたいと思います!

 

患者さんの家に訪問していて、患者さんや家族に喜ばれたことはたくさんあります。(この感謝の言葉が無ければ多分心が折れてます。)

これはフリーマンだからというのもあるかもしれませんが、ほとんどの薬剤師は回数をこなすことで感謝されるポイントがわかってくる気がします。

ということで、患者さんやその家族から感謝されること、しかも特別な技術を要さないもの、をフリーマン視点で紹介します!

 

”これをやれば喜んでもらえる!”

というものではなく、

”こういうことでも意外と喜んでもらえますよ!”

という内容ですので、それだけご注意くださいね。

 

 

 

 

①薬の配達

シンプルに喜ばれます。

往診してもらった後、家族が薬局まで薬をもらいにいく、というパターンは少なくないと思います。このよくある光景ですが、実は四苦八苦しながら薬をもらいにいっている方も少なくありません

交通手段がない

患者から目が離せない

取りに行く時間的余裕がない

介護によるストレスや疲労が多く負担を少しでも減らしたい

などの理由で苦労している方々からは、薬を届けるだけ感謝されます。

 

『薬を届けるのなんて、薬剤師じゃなくてもできる。その程度で喜んでもらってよいものか?ポリファーマシーを解決して喜んでもらわなければ!』

 そんなふうに考えていた時期が 俺にもありました

患者さん目線で考えたとき、

〇薬剤師が勝手に薬を減らしてくれた(ポリファーマシー解決や!ドヤ顔)

  よりも、

〇家から出られない状況で薬剤師が薬を届けてくれる

  という方が嬉しいのではないでしょうか?

(当然、ポリファーマシーをみんなで解決していくことは重要だと思っています!!)

 

以前はお届けに対する感謝に少し抵抗感すらあったフリーマンですが、今は素直に嬉しく思えます。

薬剤師のサポートがなく、業務終了後に届けることもシバシバあるフリーマンですが、「こんな遅くに届けてくれてありがとう!」の言葉は、「よし、明日も頑張ろう!」と奮い立たせてくれる魔法の言葉です。

 

 

②一包化やお薬カレンダー

薬剤師なら誰でもできる簡単なサポートですよね。「在宅って何したらよいだろう?」と不安になる薬剤師さん、まずは一包化やお薬カレンダーでの服薬補助でも十分喜ばれますよ!

ただし、以下の点には注意しましょう!

一包化の印字内容を相談する。(日付を入れるか?大きさはどうか?分包紙の幅はどうか?別包するものは何か?特殊なコメントを入れるか?などの細かいところをケアしてみましょう!)

一包化が正解とは限らない(PTPシートのままの方が自分が確認できて良いという意見もよくあります。ユニパックにまとめておいたり、お薬カレンダーにいれたりして対応しましょう!)

お薬カレンダーの位置を考える。(薬を持参して終わりではありません。生活環境を考えながら、一緒により良い環境つづくりをしていきましょう!)

 

 

③服薬指導

これは薬剤師として、当たり前ですよね?

この当たり前の行動を、患者さんの自宅で行うことで、患者さんの満足度が上がります。

それはなぜか?フリーマンの感覚的な要素もありますが、患者さん目線で、

自宅なので患者さんや家族がリラックスしている。

他人に聞かれる心配がない。

他の患者さんがいないので薬剤師に質問しやすい。

自宅にある残薬の質問をしやすい。

自宅の生活環境に関して質問をしやすい。

ということがあるように思います。

 

服薬指導する薬剤師も、自宅で投薬する利点をしっかり意識することが大切です。

嚥下は問題ないか、実際に飲んでもらう。

貼付剤の貼り方を実践指導する。

食事内容、間食などをチェックする。

薬の保管状況を確認する。

血圧やSpO2などのバイタルをチェックする。

など、自宅に訪問することでやりやすくなる内容を盛り込んでみましょう。

全てを一度にやる必要はないですが、こういったことをするだけでも患者さんの満足度上昇につながったりします。

患者宅での服薬指導は、フリーマン的にもやりがいを得られやすいです!

 

 

 

④話し相手になる

この辺は賛否あるかと思いますが、一定程度の時間は話を聞いてあげることが大切だと思います。

ADLが低下している患者さんは話せる人を欲しているし、介護している家族はその大変さを分かち合える人を必要とします。薬剤師がその一端を担うことが出来れば、患者さんや家族にとって本当に嬉しいことでしょう。

 

「雑談ばかりをしていて、薬剤師としてどうなのか?」なんて思うこともありますが、時間を費やしてまで雑談をする(話し相手になる)べき価値もあります。

雑談をする(話し相手になる)ことで、以下の効果が得られると考えます。

患者さんや家族との信頼関係を築ける。結果、在宅医療が円滑になる。

何気ない会話から薬剤師としての気づきを得られる。結果、薬物治療の効果が向上する。

患者さんの笑顔を引き出せる。結果、社会的フレイル、精神的フレイルを防ぐことができる。

患者家族のストレスを軽減できる。結果、介護力の低下を防ぐことができる。

癌の告知や余命宣告による精神的不安感を少しでも和らげる。結果、QOLを少しでもよく保つことができる。

などの利点があると思います。特に一番最後の状況は、薬の指導よりも話を聞くことの方が重要なのではないでしょうか?

 

 

⑤医師に情報提供する

患者さんが医師にすべての情報を伝えることは難しいでしょう。外来でも、「先生に言い忘れた!」という患者さんも少なくないかと思います。

必要に応じて疑義照会をすると思いますが、患者さんの待ち時間の問題、医師へのコンタクトの取りづらさなどがあり、”また次回に”となるケースもあるでしょう。

その際、トレーシングレポートや情報提供書をFAXしたり、お薬手帳にメモしたりすると、良心的な対応ですよね。きっと患者さんに喜ばれることでしょう。

 

在宅医療の場合は、医師への情報提供が義務になります。

外来対応では忙しさから「次回、先生に伝えてください」の一言で終わらせてしまうところを、必ず情報提供することになります。

情報提供書の作成となると、なんだか難しく考える薬剤師も多いですが、実際は患者さん(又は医師)のためになることであれば何でもよいと思います。

例えば、

残薬を伝える。(以前から服用していたドネペジルだけ40日分残薬あり。)

頓服薬の服用状況を伝える。(めまい時のベタヒスチンを2日に1錠くらいのペースで服用)

コンプライアンスを伝える。(飲み忘れが2週間で3回あり)

患者さんの訴えを伝える。(背中の痒みが気になる様子)

患者さんの本心を伝える。(薬の数が多くてなるべくなら減らしたいとのこと)

などなど。

このような内容に、薬剤師のアセスメント提案をつければ情報提供書としては十分でしょう!

最初はうまくできなくてもあたりまえ。まずは上記のような内容を伝えるだけでも良いと思います。患者さんからは感謝されるはずです。

いろんな失敗を重ねて、よりよい情報提供書が作れるようになります!

 

 

 

ということで、薬剤師なら誰でもできる、患者さんに喜ばれることを紹介しました。

難しいことは考えず、患者さんのために是非やれることをやってみることが大切です!

今回の行動をすれば絶対に喜ばれるわけではありませんが、当たり前のことが結果として喜ばれることは何度も経験しています。

きっと皆さんも患者さんに喜んでもらえるでしょう!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

フリーマンは在宅医療は薬局の通常業務の一つだと思っています。

患者さんから在宅医療を依頼してもらえるような環境が出来上がってきたらうれしいですね。

それでは、次の記事でお会いしましょう!!!