自由を求める薬剤師

薬剤師として幸せに働くために、『仕事・お金・私生活』について考えるブログです!

地域包括支援センターの悩みを解決する薬剤師になる

皆さん、こんばんは。

本日も子供を寝かしつけながらのブログです。

子育てって大変!

 

さて、本題です。

先日、地域包括支援センターから、薬の相談を受けました。

以前から相談を受けるケースがチラホラありましたので、今回はその一部を紹介しながら、包括ケアシステムにおける薬局薬剤師のあるべき姿や必要な能力、薬剤師として思うこととフリーマンが個人事業主として働くための方針について考えていきたいと思います!

 

 

【相談の事例】

最初に今回の相談内容を要約しますと、『薬の管理が全然できていないので介入して欲しい』という要望でした。

まさに薬剤師の出番、って感じですね。

詳細は、

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〇4ヶ所の病院から薬をもらっている。(1ヵ所は院内)

〇かかりつけ薬局は持っていない。

〇自宅に大量の薬が余っている。

〇薬が多すぎて、本人が何の薬を飲んでいるか理解していない。適当に自己判断で服用してしまっている。

不定愁訴があるとすぐに病院を受診。特に疾患はなく、ちょっとした薬が処方される。その管理もできていない。

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とのことで、包括の方が何から手を付けて良いか分からずに相談に来ました。

ちなみに、この患者さんは当薬局を利用していませんでした。

 

 

【対応方法を考える】

今回の事例で対応方法を考えてみましょう。

 

まず、手っとり早いのは、自宅に訪問することですね。

状況理解にはコレが間違いありません。わんさか薬が出てくることも珍しくありません。手品か!と思うほどに薬が次から次へ出てきたりします。

初めての訪問の際、フリーマンが心掛けていることは、出来る限り患者さんと信頼関係のある方と同行することです。包括職員だったり、ケアマネだったり、訪看だったり、時には医師だったり。

皆さんも見知らぬ人間の訪問は受け入れにくいですよね?患者さんも同じです。特に薬剤師という職種が訪問するイメージが定着していないため、「なんで薬剤師が来たの?」となることは多々あります。警戒された状態からスタートは労力を要するため、出来る限りスムーズに薬剤師の仕事をするために、最初は同行をお勧めします!

 

あとは、自宅にある薬を持参してもらう方法もあります。いわゆるブラウンバッグ運動ですね。

自立している方であれば、このような方法も悪くはないと思います。家に来て欲しくない方の場合や、一人薬剤師などの都合でどうしても訪問できないというケースはこのような対応でも十分でしょう。ただし、訪問に比べると、患者さんが嘘をつきやすいのでご注意ください。

 

個人的に避けるべきだと考えるのは、まずは処方箋を持ってきてくださいというスタンス。経営的には、報酬が得られる条件下の仕事なので、良いように思えるかもしれません。ただ、報酬ありきの雰囲気が強いと、今後の相談に繋がりにくくなるように思います。あからさまに、金にならない仕事はやりません、という薬局にはちょっと相談しにくいですよね。GIVE&TAKEの精神で考えても、まずは報酬に関係なく薬剤師としてできることを提案、実行することが優先かと考えます。フリーマンは、このスタイルで処方箋を持参してもらったり、所定の点数を算定させてもらうようにしています。

 

 

【解決までの手順】

状況把握をすることができたら、やるべきことは3つ!

残薬整理を行う

残薬をきちんと確認して、何がどれだけ余っているかをメモします。このときに、患者さんが嫌な気持ちにならないよう心がけましょう。

「なんでこんなに飲めていないのか!」なんてことは言わずに、「こんなに薬がたくさんあると混乱しますね~。」というような、患者さんに寄り添う姿勢が大切です。

また、たくさん残薬があった薬に関しては、そもそも飲む必要性があるのかを検討する機会になるかと思います。

②医師へ状況報告

残薬整理が終わったら、医師への報告書を作成しましょう。服薬情報等提供料2を算定チャンスです!

報告のタイミングに関しては、必ずしも整理直後でなくても良いかと思います。残薬の数や種類、医師や患者さんとの関係性によって、最適なタイミングを判断しましょう。今回のケースは、今回初めて処方箋を受けるケースであり、複数の病院を受診していることと、重要な薬は間違いなく飲めていたので、報告のタイミングは少し様子を見てからにしました。

今後、多職種への情報提供は必須の能力になりますので、今のうちから鍛えておきましょう。医師への報告書に関しては、序盤に結論を記載しておくことを勧めます。医師は本当に忙しいので、重要なことから端的に記載が理想ですね。

③再発防止策

最後に、再発防止策を考えましょう!また同じことを繰り返してしまってはしょうがないですからね!

純粋なアドヒアランスの問題であれば、継続的な服薬指導も一つです。その際、かかりつけ薬局を決めてもらい、一貫した指導を受けることをお勧めしましょう!かかりつけ薬剤師加算も算定すれば、いざとなったときの訪問も対応できますね!

管理能力の低下であれば、一包化やお薬カレンダーの使用がよいでしょう。今回のような複数の病院から薬をもらっているケースであれば、外来服薬支援料を算定してまとめた管理も必要になるかもしれません。

継続的にフォローをしていて、薬局内での対応が困難となれば、訪問薬剤管理指導へ移行することも検討しましょう!

 

いずれの場合も、薬剤師単独で動くよりも、相談していただいた他職種と連携して対応してくことを強く推奨します。

 

 

【今回のケースで思うこと】

今回のようなケースを相談されることは今までも何度かあり、大変うれしいことであります。

ただ、本来であればそもそも処方箋を受けていた薬局での対応が最優先ではないかと思う気持ちもあります。今回の事例に限らず、相談者に対しては、まずは現状の薬局で対応してもらえないかを促すことにしています。

実際は、相談の仕方が分からなかったり、薬局の対応力などの問題もあるようで、最終的に当薬局(というかフリーマン)が対応することがほとんどです。

 

これはこれで本当に嬉しいことですし、経営的にも良いことです。やりがいで言えば最高です。

しかし、地域包括ケアシステムを構築するうえで、一つの薬局に相談が集中することは本当に良いことなのでしょうか?皆さんの薬局が存在する地域によって異なるとは思いますが、自分たちの地域であれば、数薬局で対応できた方が理想かなぁと感じます。

 

もしも、調剤報酬などにメスが入り、地域貢献が点数として評価されるようになれば、一つの薬局に薬剤師を多く配置することが可能になるかと思います。そうすれば、地域に一つ大きな薬局があれば、だいたいのことは対応可能になるでしょう。

現状はどうかというと、地域の相談に対応するために人員を増やすというのは、経営的には難しいところがあります。増やした分、必ず処方箋が増えるという確約ができませんからね。

 

 

【地域課題を解決する個人事業】

地域包括ケアシステムを構築する上で、薬局薬剤師ができる仕事はたくさんあります。

今回事例で挙げた以外にも、たくさんの相談が寄せられます。

困りごと(需要)に対して、きちんと対応(供給)がなされていない現状を解決することができれば、患者さん、調剤薬局、地域、多職種にとって非常に素晴らしいことではないでしょうか?

これを解決していくための方法は、

①自身の勤める薬局を大きくしていき、対応力の質と量を向上させる。

②他薬局に対して対応方法を伝えたり、包括との橋渡しをしていく。

という2つの選択があると思います。

以前は①の方法を考えておりましたが、雇われの場合は最終的に経営陣を納得させることが難しいということを強く感じています。かと言って、独立開業は性格に合わない。

②の方法は、雇われの身でありながら、地域のためにと働きかけると、ただのボランティアになりがちです。処方箋がないと、調剤報酬は一切発生しませんからね。

そこで、個人事業主として、②を生業とすることができれば、皆がハッピーになるのではないかと考えるわけですね。

今後、薬局の機能分類が進んでいくときに、経営陣も地域活動に本格的に舵を切るでしょう。そのときに、薬局薬剤師の皆さんが胸を張って地域へ出ていけるための手助けをしたいんです。

今自分が積み上げている能力・ノウハウを、コンサルタントや紹介などの形で役に立てたい。そのうえで、調剤報酬に頼らないフィーを得たい。

そんな風に考えているフリーマンでした。

 

 

薬局は地域包括ケアシステムに必要不可欠!

と言われるような地域を作るために、みんなで頑張っていきましょう!

他職種の皆さん、地域の皆さん、ぜひ地域の薬局を頼って、育てていってください!

よろしくお願いします!

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!