薬局薬剤師と資産形成
皆さん、こんばんは。
後輩薬剤師から応援を頂き(勝手に応援と受け取っただけかも)、張り切っているフリーマンです。
お金に関する話も面白いとのことで、今回は薬局薬剤師と資産形成についてお話ししたいと思います。
実は、調剤薬局に勤務する雇われ薬剤師にとって、投資は非常に相性が良いと考えます。
その理由がコチラ
一つずつ解説してみたいと思います!
①初任給が高い
薬局薬剤師(特に地方勤務)は初任給が高い傾向にあります。
マイナビからの引用ですが、
2019年に行われた賃金構造基本統計調査によると大卒の初任給平均は約21万円となっているため、場合によっては初任給30万円を目指すことも可能な薬剤師の待遇は、医療系やその他の業種と比べても比較的恵まれており、総合的な初任給が高い傾向にあります。
とありますし、実際自分が求人を見たり人の話を聞いていると確実に初任給は高いと言えます。
素人が資産運用をする際の鉄則は、
長期、積立、分散
の3本柱になります。
非課税の積み立てNISAなんかが最適ですね。
「積立」と「分散」に関しては、始めるときにどの商品をどの様に買うか、ということさえ気を付ければ問題ないのですが、「長期」というのが問題です。
時間をかければかけるほど、元本割れのリスクは減るし、複利の効果でリターンも高くなるのですが、就職してすぐは金銭的に余裕が少なく、投資にお金を回すことが難しい傾向にあります。
ある程度余裕ができるまで待っているうちに、『時間』という最高の武器を失ってしまうのです。
例えば、月5万円を年利5%で25年積み立てたときの資産は、税引き前で29,672,298円(元本15,000,000円)となります。
新卒後の24歳ですぐに始めれば、49歳の時点で約3000万円の資産があります。
これが、もしも29歳から始めたとなれば、49歳の時点では約2000万円で、1000万円の差があります。たった5年の差で1000万円です。
これをみると、いかに早く投資を始めるかが大切ですね。
ちなみに、過去記事で薬剤師の給料について書いてますので、良ければ参考に。
②昇給率が低い
薬局薬剤師は初任給が良い分、昇給が難しい傾向にあります。
先ほどと同じくマイナビからの引用ですが、
昇給のタイミングや上がり幅が少なめに設定されているところも多く、勤続年数が長くなるほど、他の勤務先より収入面で下回るケースも少なくありません。
とのこと。
実際、薬局薬剤師が給与を上げるには転職が有効な手段の一つでしょう。
あとは、魔法の言葉を使うという禁じ手もありますね(笑)
詳しくはコチラ
この昇給率が低い中で、自分の収入を上げる方法の一つが投資になります。
例えば、高配当株投資をコツコツ行うことで、毎年少しずつ不労所得が得られるようになります。
月5万円、利回り4%の高配当ETF(株価は不変とする)を購入していったとすると、
初年度は、60万円の資産から、税引き前で年間2.4万円の配当金がうけとれます。
10年後には、600万円の資産から年間24万円の配当金、
20年後には、1200万円の資産から48万円の配当金となります。
確実に収入が増えていますよね。
購入商品によっては、株価上昇や増配なども考えられるので、さらなる配当金の向上も見込めます。
ただし、高配当株投資は、長期積立分散投資に比べると難しいため、それなりに知識が必要です。
雇われの身で行くつもりであれば、自分の収入アップには投資(あとは副業)が必須と考えます。
私たちの給料の上がり幅は、経済成長の上がり幅よりも少ない状態が続いており、これは今後も解消されません。であれば、経済の成長を享受するために投資をしてみてはどうでしょうか?
詳しくは過去記事のコチラをご覧ください。
③退職金が少ない
調剤薬局は中小企業が多いため、福利厚生が弱い傾向にあります。
また、給与が高く設定されている場合は、実は退職金が全くない、という落とし穴があったりします。
さらには、業界として転職が多いため、転職している薬剤師は退職金は少なくなるでしょう。
給与が高いが、退職金が少ない、または全くない、という企業で働いている薬局薬剤師には、iDeCoがピッタリです。
iDeCoには節税効果があるため、収入が多い方には特に有利に働きます。
また、退職金として受け取る際、企業からの退職金が多かったりすると、結局課税されてしまうというのですが、退職金が少なければ気にする必要はなくなります。
さらに、60歳まで原則引き出し不可のため、余裕資金がないと難しいのですが、これも一定量収入があればクリアできます。
iDeCoと積立NISAに興味がわいた言う方は、コチラもご参考ください。
④調剤報酬改定は景気に左右されにくい
株式投資をしていると、暴落時には資産が半分以下になるという○○ショックに見舞われます。これは免れることはできません。
しかし、このリスクも長期・積立・分散により、数年後には元通り、さらに数年すれば圧倒的なプラスに早変わりします。
ですので、○○ショックという不景気の時も、とにかく淡々と積み立てることが重要です。
一般的に不景気になると、給与も減るため、資産減少のダブルパンチとなり、金銭的にも精神的にもかなりきつい状態になります。そんななか、ひたすら積み立てをすることは難しいと言えるでしょう。
現在の理論では、絶対に成功する、長期積立分散投資がうまくいかない理由がここにあります。
しかし、薬剤師という職業はどうでしょうか?不景気だからと言って、そのタイミングで私たちの収入が激減することは考えにくいでしょう。何故なら、病気の方は医療を受け続けなければいけないし、調剤報酬改定はすぐには変わらないからです。
逆に、好景気の波が来たときはどうでしょう?前述同様に、他職種の企業がボーナスアップとなっても、薬剤師はその恩恵は受けにくいと言えるでしょう。
好景気でも不景気でも、一定の収入が確保されている職業だからこそ、淡々と積み立てる投資には非常に向いているのではないでしょうか?
⑤経営の知識が身につく
投資の勉強をしていけば、利益を出すことの重要性が分かるでしょうし、マネーリテラシーも身につくでしょう。
調剤薬局は、医療を提供する場ではありますが、サービス業に分類されます。これが調剤薬局事情を厄介にさせた根本なのですが、とりあえずこれは事実であり、変えることはできません。
であれば、私たち調剤薬局に勤める薬剤師は株式会社として利益を上げるという根本的な考え方も持つ必要があります。
資産形成を勉強することで、精神的にも、技術的にも、株式会社の社員として能力が上がるのではないでしょうか?
薬剤師という医療従事者として株式会社にも利益貢献する、という板挟みの空間を上手に突き進むために、ぜひ資産形成の勉強もしてみましょう!
⑥投資も投薬も自己責任
ここまで、投資はやったほうが良いという見解でお話してきましたが、実際にやるかどうか、どんな投資をするかは自己責任です。
誰に文句を言ったとしても、その損失を肩代わりしてくれる人はいません。
この感覚が薄い人が投資に手を出すと危険です。気づいたら投資ではなく投機になっていたり、目指すべきゴールを見失って何のための投資かわからなくなってしまいます。
この”自己責任”という重要な概念ですが、調剤薬局に勤務する薬剤師は、比較的理解しやすいのではないでしょうか?
薬剤師という国家資格を持つことで許される投薬という行為。その投薬をする上で、処方箋に、「全責任は私が持ちます!」という印鑑を押しているはずです。
自分が投薬した内容に不備があったときに、
先輩薬剤師から言われたから、とか、
医師の指示通りの内容で調剤しただけ、とか、
前は大丈夫だったのに、とか、
そんな言い訳はできません。
最後に調剤済印を押して投薬した自分自身の責任です。
そうやって働いている薬剤師にとっては、この自己責任という概念は非常に受け入れやすいものではないでしょうか?
ツラツラと書いていたら、思いのほか、ボリューミーな内容になってしまいました(-_-;)
こんな長文を最後までお読みいただきありがとうございました!
今回の内容が少しでも皆さんの人生に良い影響を与えることができたら嬉しいです。
皆さんの資産形成に幸あれ!それでは、また!!
地域支援体制加算2の条件 後編
みなさん、こんばんは。
この地域支援体制加算シリーズも最後です。
気づいたら文字数が大量になってビックリでした。
ご興味のある方は、最後までお付き合いくださいませ!
それでは、レッツゴー!
条件7
在宅の点数(複数人の場合を除く)の算定回数が24回以上
国はずっと在宅医療を医療を勧めていたので、この要件は当然のように入ってきますよね。月2件平均を超えることが要件になってくるので、おおよそ2人以上は在宅対応してください、という感じでしょう。
24回以上というのは、どうやら、新しく薬機法で定められた、地域連携薬局の条件に合わせたようです。
ポイントとして、施設の在宅が除外になっていることです。施設の在宅は、会社で提携して儲けのためにやられているようなケースもあるので、外されたのかもしれません。そもそも、在宅医療を推進する一番の目的は、「老夫婦や独居老人の在宅介護を担う存在として、薬局薬剤師を活用しよう!」というものではないでしょうか。そう思うと、施設での在宅医療自体、ちょっと方向性が違いますよね。
来る2040年に向けた地域ケアシステムに、薬局薬剤師がしっかり組み込まれるように、今後も在宅医療は重要な要件となり続けるでしょう。
そう遠くない未来、在宅医療をしていない薬局は減点、もしくは存在しない(これは言いすぎですね)、というようになると予想しています。
算定要件を満たすための努力としては、
・在宅医療を積極的に行っている医師と顔の見える関係を作る。
・医療介護連携の研修会などに積極的に参加する。
・地域包括ケアセンターと積極的に連携する。
・在宅医療のノウハウをもつ薬剤師を確保する。
といったところでしょうか。
少しずつ薬剤師の能力が利益に影響するようになってきましたね。雇われの皆さんは、利益を出すために薬剤師としての力量を磨き、経営者の方々は在宅などのスキルをもつ薬剤師を欲しがる。そうなっていくと薬剤師の力量が収入に反映してくるでしょう。
条件8
服薬情報等提供料の算定回数が60 回以上
これは、薬剤師が投薬後もしっかりフォロー&医師への報告を評価してくれたものですね。
薬機法の改正で服薬フォローが義務化されたことにより、次回受診時に医師へ情報提供するケースは増えてくるはずです。
この点数は、手間のわりに割に合わないランキング1位(フリーマン調べ)のため、ついついお薬手帳へ簡単にメモして終了とか、「次回先生に忘れずに言ってください」とかで済ませてしまうこともしばしば。
また、フリーマンの経験ですが、医師によっては報告書を送っても見てくれないどころか、クレームに繋がってしまったという苦い経験もあり、本当に必要だと思えないとあまり積極的には行っていません。
フリーマンの勤める薬局は急性期疾患の患者がメインなので、なかなかこの点数が算定するケースが少ないこともあり、残念ながらこの要件はクリアできず。
今後、薬局が一医療機関として重要な立ち位置となり、医師ともしっかり連携していくために必要不可欠な点数となってくるはずですので、しっかり情報提供していかなければいけませんね。
算定要件を満たすための努力としては、
・薬が変わった患者さんに対しては服薬後フォローを行い、情報提供につなげる。
・医師と顔の見える関係を作っておき、情報提供をしやすい環境を作っておく。
・病院独自で作っているトレーシングレポートなどを積極活用していく。
・情報提供書作成に対する意識強化。
といったところでしょうか。
情報提供書の作成は、服薬指導や薬歴記載とはまた別の能力が必要になるので、しっかりと鍛えておきたいところですね。
本来であれば、情報提供書の作成は通常業務となるべきかもしれません。薬が変更になった患者さんに対しては基本的に薬局からフォローをいれて、受診前に医師へ情報提供されれば、医師にとっても患者さんにとっても良いことではないでしょうか?
条件9
地域の多職種と連携する会議に5回以上出席
これは、今まで参加しても金銭的に全く評価されなかった、担当者会議をフォーカスしてくれたのだと判断しております。
地域ケア会議の出席などもありますが、これは参加したいからと言って簡単にできない部分でもありますね。
その点、担当者会議は、ケアマネに積極的に呼んで欲しいとアピールすれば、絶対に呼ばれるはずです。場合によっては、在宅患者さんでなくても声がかかるケースもあります。
通常、経営者や理解の薄いスタッフからは、煙たがられやすい担当者会議ですが、これで経営にも重要だとアピールできますね!
ちなみに、担当者会議は気づきの宝庫なので、薬剤師としては絶対に参加すべき会議です!
算定要件を満たすための努力としては、
・担当者会議があったら招集してもらえるようあらかじめ声がけする。
・気になる患者さんがいれば、薬剤師の方からケアマネに担当者会議をお願いする。
・地域ケア会議に参加するルートを探す。
といったところでしょうか。
この要件には、退院時カンファレンスも入るのですが、これがなかなか呼んでもらえません。なので、どうやったら呼ばれるようになるのか、フリーマンもまだよくわからないのが現状です。
今後は、退院時カンファレンスなどにも呼ばれるようにしていかなくてはいけませんね。フリーマンはまだ2回しか経験したことがありません。。。
ということで、地域支援体制加算2の条件についてフリーマン的解説をしてきました。
参考になったところがあれば幸いです。
ちなみに、過去記事です。
これからの調剤報酬改定が、引き続き地域に根差す薬局にとって嬉しいものであって欲しいですし、それに答えられるようなスキルも身に着けておきたいですね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の改定では地域支援体制加算3を取りにいきましょう( ´∀` )
地域支援体制加算2の条件 中編
皆さん、こんばんは。
前回に引き続き、地域支援体制加算2の要件に関する記事になります。
ちなみに前回がこちら
今回はその中編ということで、条件の4~6について、フリーマン目線でお話していきたいと思います!
それではどうぞ!
条件4
かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が40回以上
これは、かかりつけ薬剤師として活動している薬局を評価するものですね。今までのように、届け出を出すだけでは、実際に地域に根差しているとは言い難いと思います。
国が勧めるかかりつけ薬剤師制度ですが、この点数に関して、フリーマンの周りでは否定的な意見もあります。
・算定する人としない人に対する指導内容などの差が不明瞭。
・点数を算定するための肝が、サインをもらえるかどうかになっている。
・かかりつけ薬剤師ではなく、かかりつけ薬局として機能させるべきではないか。
・仕事した内容に対するフィーではなく、登録によるフィーなので違和感。
などなど。
どれも確かにと思う部分です。
フリーマンの意見としては、やることをやっているのであれば、サインを頂いて積極的に算定すべき、と考えています。
皆さんがどんなに素晴らしい活動をしていても、どんなに患者さんから感謝されても、この点数を算定していなければ、国からの評価はかかりつけ薬剤師として活動していないことになってしまいます。
かかりつけ薬剤師加算に限らず、中医協などでは、点数を算定している=その役割を果たしている、という認識で話し合われます。つまり、点数を算定していない=その役割を果たしていない、という扱いになってしまいます。
これってちょっと悲しいですよね。
フリーマンも、かかりつけ薬剤師の押し売りみたいなのはどうなのか、と思い躊躇していた時がありましたが、とある先輩薬剤師から「薬剤師には、国の制度をきちんと説明して、患者さんが利用できるようにする義務がある」というようなお話をしてもらったことがあります。
そう思うと、本来はすべての患者さんに、かかりつけ薬剤師についてアピールする必要があるかもしれませんね。もしかしたら、かつてのお薬手帳やジェネリックもそうだったのかもしれません。
算定要件を満たすための努力としては、
・かかりつけ薬剤師登録できる薬剤師の確保
・24時間対応する準備
・自信を自信を持って患者さんに宣伝
・特に、地域住民の方には強くアピール
となるでしょうか。
今の時代、かかりつけ薬剤師算定のために、活用できるツールはたくさんあると思います。特に、SNSの有効活用は今後重要になってくるでしょう。
条件5
外来服薬支援料1の算定回数が12 回以上であること
これは、処方箋に頼らず、患者さんの服薬管理をフォローする薬局を評価したものなのだと思います。
理想的な展開としては、
①ケアマネが自宅訪問時に大量の薬が!
②薬局に相談の電話が!
③薬剤師が訪問します!
④お薬カレンダーを設置&一包化対応。
で無事算定。
といったところでしょうか。
この辺りの患者さんに対して、居宅療養管理指導を算定するか否かは判断に迷ったりしませんか?
在宅の点数を算定するほどではないけど、少し手厚くフォローする必要がありそうだ、という患者さんには活用しやすい点数ですね。
実際に算定しているケースでは、
〇退院時処方と残薬で混乱していて、整理する必要がある
〇複数の病院を受診しており、全てまとめて一包化する必要がある
〇院内処方で一包化してもらえない
というようなケースが多いですね。
算定要件を満たすための努力としては、
・患者さんや介護者へ制度を宣伝する
・施設へ院内処方や退院時処方でも対応できるアピール
・複数受診している患者さんに目を光らせる
となるでしょうか。
とにかく条件を満たすことを優先するのであれば、施設への働きかけが一番良い気がします。本来の趣旨と少しずれそうですが、、、
条件6
服用薬剤調整支援料1及び2の算定回数の合計が1回以上であること
これは、ポリファーマシー問題に取り組んでいる薬局を評価するものですね。
フリーマンが最も興味がある分野です。
それぞれ2回ずつ算定したことがあるのですが、これはなかなか算定が難しい点数ではないでしょうか。特に、小児科や皮膚科、整形外科、眼科などの門前では、そもそも算定要件となる6種類以上の定期薬がないケースも多いですからね。
やはり、この辺は地域の処方箋を獲得していく必要があります。
フリーマンが実際算定したケースでは、施設への積極的な介入でした。
ポリファーマシーの原因の一つに、入退院などを繰り返し、複数の医師から薬が処方されたケースがあります。以前、処方意図不明な薬を医師に相談したときに、「私もこの薬の処方意図が良くわからなかった。とりあえず継続処方していたから、見直す良い機会になった」と言われたことがあります。
医師によって、対応の差は随分あるかと思いますが、処方意図が不明な薬があった場合は、一度医師に情報提供してみると、意外と点数が取れたりするかもしれませんよ。
算定要件を満たすための努力としては、
・内科や精神科などの定期薬が増えがちの処方箋は要チェック。
・施設の患者さんにも積極的に介入していく。
・処方意図不明な場合は一度情報提供してみる。
といったところでしょうか。
自分たちには絶対無理と思ってしまうと絶対に無理なので、まずは気になったところを薬剤師の目線からしっかり切り込んでみることが大切だと思います。
ということで、中編の条件4~6でした。
どれも熱く語れるテーマですね。
この調子で後編も書いていきたいと思います!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!!
地域支援体制加算2の条件 前編
みなさん、こんにちは。
調剤報酬改定の勉強会やっていますか?
今回の改定で、一番嬉しいことは、地域支援体制加算が分類され、薬剤師としての働きが評価されるようになったことです。
今までも、情報提供をしたり、情報聞き取りから疑義照会で薬を変更してもらったり、ポリファーマシーを勉強して医師とも顔合わせをして薬を減らしたりと、様々な仕事をしていましたが、算定する点数はそれに見合うものとは言い難い点数でした。
今回の改訂で、その行為自体の点数は然程上がりませんが、そのような働きをしている薬局にはフィーをつけようというのが強く感じ取れて、嬉しいばかりです。
ということで、今回のブログは、地域支援体制加算2の要件について、フリーマン的見解を交えながら確認したいと思います。
ツラツラ書いていたら、また長くなってしまったので、前編・中編・後編にまとめたいと思います。
前編は、条件1~3についてです!
条件1
時間外加算、夜間休日等加算の算定回数が400回以上
これは、一般的な時間帯以外の対応をしている薬局に対する評価拡大ですね。
フリーマンも、在宅医療に限らず、時間外対応をすることがあります。困っている患者さんがいると分かれば、対応してあげたいと思うのが薬剤師ですよね。もちろん、状況にもよりますけどね。
ちなみに、今働いている店舗では、この要件は厳しいです。
年末年始や休日、夜間に対応することはありますが、400回という数字は、土曜日の午後とか日曜日に営業している病院の門前でないと難しいのではないでしょうか?(都会の面薬局は別ですかね。)
在宅で400回も呼び出されたら流石にキツイです~( ;∀;)
算定要件を満たすための努力としては、
・薬局の閉店時間の延長
・日曜祝日を開局
・在宅患者を増やす
・門前の医師と営業時間について相談
・大きい病院の休日夜間の処方対応に手を上げる
などでしょうか?
どれも手間やコストに対して効果は薄そうですね、、、
改めて、400回という数字は、自薬局のみの努力では難しそうです。。。
条件2
麻薬の調剤加算が10回以上
これは、がん患者さんやターミナルに対応している薬局を評価してくれているのだと思います。特に、ターミナルの対応は必須ですからね。
大きい病院前の薬局は何もしなくても10回以上算定できるでしょう。しかし、それ以外の薬局は、きちんと地域の処方箋を応需していかないとなかなか算定できない点数になります。ちなみに、フリーマンの薬局は、ターミナルを日常的に受けているので、算定回数は余裕で三桁を超えます。
麻薬は発注や帳簿も面倒ですが、回収して破棄するのが最高に面倒です。皆さん回収してますか?回収することまで見越した加算なのかもしれませんが、回収加算が別途欲しいくらいです。亡くなってから回収がほとんどなので、どのタイミングで算定するのか謎ですが。
そう思うと、回収した件数が年10回以上の方が、より地域に根ざしていることを証明できるかもしれませんね。
算定要件を満たすための努力としては、
・ターミナルの在宅をしている医師に営業する
・大きい病院の門前で調剤されている方にピンポイントで宣伝する
などになるでしょうか。
条件1に比べれば、算定回数も少ないので、薬局の努力でもどうにかなりそうですね。
条件3
重複投薬・相互作用等防止加(在宅含む)の算定回数が40回以上
これは、まともに薬剤師として働いていれば問題ない数字では無いでしょうか?
医師がパーフェクトヒューマンで、残薬や併用薬チェック、添付文書の確認などを全て網羅しているのであれば、疑義照会が発生することは無いでしょうが、そんな医師には今のところお会いしたことはありません。
薬剤師は薬剤師の領域で強みがあるので、そこをしっかり発揮しているかどうかを判断する項目なのかと思います。
処方監査や情報収集を行うだけでなくて、そこから医師へ疑義照会することが大切です。いくら処方解析が得意でも、患者さんのQOL向上につながらなければ、ただの自己満足ですしね。
算定要件を満たすための努力としては、
・添付文書などの基礎情報は頭に入れておく、すぐに調べる。
・疑義照会する能力を向上させる。
・医師との関係を良好に保っておく。
いずれも、薬剤師としての能力を高めておくことが重要でしょう。
ということで、条件1~3について簡単に書いてきました。
今回の要件で面白いと思ったのは、この要件が10,000回あたりとなっており、枚数に応じて条件となる回数が増えることです。
いろいろ工夫されてきてますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの薬局でも、やることをやって気持ちよく地域支援体制加算をとっていきましょう!
それでは、中編をお楽しみに!
在宅初心者の薬剤師へ ~薬剤師の当たり前が喜ばれます!~
皆さん、こんばんは。
やる気があるうちに連続投稿のフリーマンです。
最近、在宅の依頼が増えてきたので、ちょっと自分の頭を整理しつつ、在宅医療について興味があるけど、未だ踏み出せないという方や、在宅医療をやり始めたけど、自分は役に立っているのだろうかと不安な方、在宅をしている薬剤師との交流が少ないという方、そして時に逆風の環境下でくじけそうになる自分自身に向けてメッセージを送ってみたいと思います!
患者さんの家に訪問していて、患者さんや家族に喜ばれたことはたくさんあります。(この感謝の言葉が無ければ多分心が折れてます。)
これはフリーマンだからというのもあるかもしれませんが、ほとんどの薬剤師は回数をこなすことで感謝されるポイントがわかってくる気がします。
ということで、患者さんやその家族から感謝されること、しかも特別な技術を要さないもの、をフリーマン視点で紹介します!
”これをやれば喜んでもらえる!”
というものではなく、
”こういうことでも意外と喜んでもらえますよ!”
という内容ですので、それだけご注意くださいね。
①薬の配達
シンプルに喜ばれます。
往診してもらった後、家族が薬局まで薬をもらいにいく、というパターンは少なくないと思います。このよくある光景ですが、実は四苦八苦しながら薬をもらいにいっている方も少なくありません。
・交通手段がない
・患者から目が離せない
・取りに行く時間的余裕がない
・介護によるストレスや疲労が多く負担を少しでも減らしたい
などの理由で苦労している方々からは、薬を届けるだけ感謝されます。
『薬を届けるのなんて、薬剤師じゃなくてもできる。その程度で喜んでもらってよいものか?ポリファーマシーを解決して喜んでもらわなければ!』
そんなふうに考えていた時期が 俺にもありました
患者さん目線で考えたとき、
〇薬剤師が勝手に薬を減らしてくれた(ポリファーマシー解決や!ドヤ顔)
よりも、
〇家から出られない状況で薬剤師が薬を届けてくれる
という方が嬉しいのではないでしょうか?
(当然、ポリファーマシーをみんなで解決していくことは重要だと思っています!!)
以前はお届けに対する感謝に少し抵抗感すらあったフリーマンですが、今は素直に嬉しく思えます。
薬剤師のサポートがなく、業務終了後に届けることもシバシバあるフリーマンですが、「こんな遅くに届けてくれてありがとう!」の言葉は、「よし、明日も頑張ろう!」と奮い立たせてくれる魔法の言葉です。
②一包化やお薬カレンダー
薬剤師なら誰でもできる簡単なサポートですよね。「在宅って何したらよいだろう?」と不安になる薬剤師さん、まずは一包化やお薬カレンダーでの服薬補助でも十分喜ばれますよ!
ただし、以下の点には注意しましょう!
・一包化の印字内容を相談する。(日付を入れるか?大きさはどうか?分包紙の幅はどうか?別包するものは何か?特殊なコメントを入れるか?などの細かいところをケアしてみましょう!)
・一包化が正解とは限らない。(PTPシートのままの方が自分が確認できて良いという意見もよくあります。ユニパックにまとめておいたり、お薬カレンダーにいれたりして対応しましょう!)
・お薬カレンダーの位置を考える。(薬を持参して終わりではありません。生活環境を考えながら、一緒により良い環境つづくりをしていきましょう!)
③服薬指導
これは薬剤師として、当たり前ですよね?
この当たり前の行動を、患者さんの自宅で行うことで、患者さんの満足度が上がります。
それはなぜか?フリーマンの感覚的な要素もありますが、患者さん目線で、
・自宅なので患者さんや家族がリラックスしている。
・他人に聞かれる心配がない。
・他の患者さんがいないので薬剤師に質問しやすい。
・自宅にある残薬の質問をしやすい。
・自宅の生活環境に関して質問をしやすい。
ということがあるように思います。
服薬指導する薬剤師も、自宅で投薬する利点をしっかり意識することが大切です。
・嚥下は問題ないか、実際に飲んでもらう。
・貼付剤の貼り方を実践指導する。
・食事内容、間食などをチェックする。
・薬の保管状況を確認する。
・血圧やSpO2などのバイタルをチェックする。
など、自宅に訪問することでやりやすくなる内容を盛り込んでみましょう。
全てを一度にやる必要はないですが、こういったことをするだけでも患者さんの満足度上昇につながったりします。
患者宅での服薬指導は、フリーマン的にもやりがいを得られやすいです!
④話し相手になる
この辺は賛否あるかと思いますが、一定程度の時間は話を聞いてあげることが大切だと思います。
ADLが低下している患者さんは話せる人を欲しているし、介護している家族はその大変さを分かち合える人を必要とします。薬剤師がその一端を担うことが出来れば、患者さんや家族にとって本当に嬉しいことでしょう。
「雑談ばかりをしていて、薬剤師としてどうなのか?」なんて思うこともありますが、時間を費やしてまで雑談をする(話し相手になる)べき価値もあります。
雑談をする(話し相手になる)ことで、以下の効果が得られると考えます。
・患者さんや家族との信頼関係を築ける。結果、在宅医療が円滑になる。
・何気ない会話から薬剤師としての気づきを得られる。結果、薬物治療の効果が向上する。
・患者さんの笑顔を引き出せる。結果、社会的フレイル、精神的フレイルを防ぐことができる。
・患者家族のストレスを軽減できる。結果、介護力の低下を防ぐことができる。
・癌の告知や余命宣告による精神的不安感を少しでも和らげる。結果、QOLを少しでもよく保つことができる。
などの利点があると思います。特に一番最後の状況は、薬の指導よりも話を聞くことの方が重要なのではないでしょうか?
⑤医師に情報提供する
患者さんが医師にすべての情報を伝えることは難しいでしょう。外来でも、「先生に言い忘れた!」という患者さんも少なくないかと思います。
必要に応じて疑義照会をすると思いますが、患者さんの待ち時間の問題、医師へのコンタクトの取りづらさなどがあり、”また次回に”となるケースもあるでしょう。
その際、トレーシングレポートや情報提供書をFAXしたり、お薬手帳にメモしたりすると、良心的な対応ですよね。きっと患者さんに喜ばれることでしょう。
在宅医療の場合は、医師への情報提供が義務になります。
外来対応では忙しさから「次回、先生に伝えてください」の一言で終わらせてしまうところを、必ず情報提供することになります。
情報提供書の作成となると、なんだか難しく考える薬剤師も多いですが、実際は患者さん(又は医師)のためになることであれば何でもよいと思います。
例えば、
・残薬を伝える。(以前から服用していたドネペジルだけ40日分残薬あり。)
・頓服薬の服用状況を伝える。(めまい時のベタヒスチンを2日に1錠くらいのペースで服用)
・コンプライアンスを伝える。(飲み忘れが2週間で3回あり)
・患者さんの訴えを伝える。(背中の痒みが気になる様子)
・患者さんの本心を伝える。(薬の数が多くてなるべくなら減らしたいとのこと)
などなど。
このような内容に、薬剤師のアセスメントと提案をつければ情報提供書としては十分でしょう!
最初はうまくできなくてもあたりまえ。まずは上記のような内容を伝えるだけでも良いと思います。患者さんからは感謝されるはずです。
いろんな失敗を重ねて、よりよい情報提供書が作れるようになります!
ということで、薬剤師なら誰でもできる、患者さんに喜ばれることを紹介しました。
難しいことは考えず、患者さんのために是非やれることをやってみることが大切です!
今回の行動をすれば絶対に喜ばれるわけではありませんが、当たり前のことが結果として喜ばれることは何度も経験しています。
きっと皆さんも患者さんに喜んでもらえるでしょう!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
フリーマンは在宅医療は薬局の通常業務の一つだと思っています。
患者さんから在宅医療を依頼してもらえるような環境が出来上がってきたらうれしいですね。
それでは、次の記事でお会いしましょう!!!
家族が一番大事!
皆さん、こんばんわ。
しばらくぶりのブログです。
年度末から年度初めにかけて、スタッフの入れ替わりや調剤報酬改定、在宅や施設の新規依頼、家庭の事情などもあり、ブログをなかなか書くことが出来ませんでした。
忙しい状態があまり得意ではないため、ブログを書いていた時間をサボる時間に充てていました。
凡人にとっては、サボる時間も必要ですよね。
さて、ブログがなかなか書けなかった理由に、家庭の事情も大きく影響しています。
フリーマンの理想とする未来と、嫁の在りたい姿がうまく一致せず、なんだかやる気が起きず、、、
それでも、色々な壁にぶち当たっては何とかぶち破ってきた夫婦なので、これはこれで正常運転なのかもしれません。
嫁と衝突して改めて思ったことは、
の3点。
これは、フリーマン的考察なので、皆さんに当てはまるかはわかりませんが、ちょっとだけ解説してみたいと思います!
①夫婦関係は相互の努力によって成り立つということ
これに関しては、自分が努力しなくなったとき、したいと思えなくなったときは終わりへ向かってしまうということ。継続したければ、パートナーのために努力は必要だと認識しました。”努力”という表現をしていますが、パートナーに一歩だけ歩み寄るというイメージが適切かもしれません。
また、夫婦関係が成り立っているということは、パートナーも努力してくれているということ。自分ばかりと思いがちですが、パートナーもきっと自分のために努力してくれているはずです。
この努力が苦痛なくやれているときは、『結婚生活サイコー!』というときですね。
ちなみに、フリーマンは基本的に結婚推奨派です。
②女性脳と男性脳は全く別物ということ
これに関しては、皆さんもご存じの「話を聞かない男、地図が読めない女」の世界です。これって本当に注意が必要です。パートナーを思いやる余裕がなくなると、特に男性脳、女性脳への理解がシャットアウトされてしまうので、より一層すれ違ってゆく。
こういった本は、定期的に見直すと夫婦関係が良好に保たれる気がします。
ちなみに、世の男性の皆様、女性の言葉をちゃんと翻訳できていますか?
フリーマンが衝撃を受けた翻訳をちょっと載せておきますので、きちんと翻訳できるようにしておいてくださいね!
『勝手にすれば!』⇒『勝手にするなんて許さない!ちゃんと私の言うことを聞いて!』
『どうしてそうなの?』⇒『理由なんて聞いていない!私はあなたの言動で傷ついているのよ!』
『みんな私が悪いんだよね!』⇒『えっ!?私が悪いと思っているの?いや、あなたのせいでしょ!?』
もはや、翻訳こんにゃくが必要なレベルですね(^^;)
ちなみに、男が言ってはいけないセリフもあります。
『言ってくれればやったのに、、、』
男性陣は、「えっ!?なんでこれダメなの?パートナーを思って言ったのに、、、」と思う人も少なくないと思います。
今回の内容が気になった方は、『妻のトリセツ』という本を手に取ってみてください( ´∀` )
忙しい方は、コチラをご覧になるだけでも十分衝撃を受けると思います。
③自分が一番大事、その自分にとっては家族が一番大事、ということ
③に関しては、フリーマンにとっては、自分自身と家族の幸福度は似たような曲線を描きます。家族が幸せであれば、自分も幸せな気分になるし、自分が幸せだと家族も幸せでいてくれる傾向にあります。
以前、尊敬する薬剤師から、「シャンパンタワーの一番上のグラスが自分。自分を満たすことが出来て、初めて他の人を満たすことが出来る。」と言われたことがあります。まさにフリーマンはこの感覚がドンピシャです。
自分が満たされていると、他人にも勝手に幸せを分け与えたくなるし、周りのみんなと一緒に幸せになりたくなるんです。身近にいる大切な人ほど幸せにしたくなります。
夫婦関係でうまくいかないときは、一旦自分を何かで満たしてあげる、あるいは満たされていることに気づかせてあげると、パートナーへも幸せ提供できるようになるのではないでしょうか?
逆に、仕事や趣味でうまくいかないことがあったりしたことで、自分が満たされなくなり、周りを満たせなくなっているようなときは、注意が必要ですね。本来は問題ないはずの夫婦関係が、別の要因で悪化してしまうのですから。
ということで、ツラツラと書いてきましたが、これはあくまでフリーマンの感覚です。嫁はどう考えているかわからないし、皆さんの家庭でそのまま成り立つかはわかりません。
それでも、少しは皆さんの参考になったら嬉しいです。
ちなみに、今回のイザコザの発端は子育て方針です。個人事業主の件も絡んでいるとは思いますが、それとは別件で発生しました。
落ち着いたら、また自分の働き方について話していこうと思います。そのときに、今度はもっと大揉めしたりして~(;´Д`)
そんこんなしながらも自由に楽しくやっていきたいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
そして、更新を楽しみにしていた皆様、今後も更新頑張ります!
さらに、いつも気にかけてくださる皆様、お声がけありがとうございます!
それでは、また次の記事でお会いしましょう(゚∀゚)
施設依頼が来た。
皆さん、こんにちは。
最近、フリーマンのところに、施設の処方箋を受けてもらえないかという依頼が来ました。以前からフリーマンに講演を依頼してくれていた方が紹介してくれたようです。
これは非常に嬉しかったです。自分のやりたい仕事をして、評価をしてもらえる。それが新しい仕事につながる。本当に嬉しい限りです。会社からの評価は残念なものでしたが(・_・;)
ということで、今回は施設を新しく始めるにあたって、フリーマンが確認しておく事項をまとめておきたいと思います!
①一包化の方法
施設の処方箋を応需するにあたって、一包化は必須です。一包化といっても、単に服用時点でまとめれば良いわけではありません。
〇印字の内容は?氏名、用法、薬品名、日付、その他、何を記載するか?
〇線は引くか?引くとしたら何色か?
〇下剤などは別包か?シートか?
〇一包化不適の薬剤の対応方法をどうするか?
などを確認しておく必要があります。
②受け渡し方法
施設のタイプによって、看護師が常駐していたり、いなかったり。介入している介護スタッフの数も大きく異なります。また、その施設の方針もあるでしょう。
今までに経験したことがあるのが、
〇玄関先で事務スタッフに渡す。
〇看護師に渡す。
〇患者さんに直接渡す。
〇薬剤師が所定の場所に薬をセットする。
〇その時に対応する施設スタッフであれば誰でも可。
というようなパターンです。
③受け渡しの時間
受け渡しをする上で、施設の訪問時間を確認しておきます。
〇処方の当日に必ず配達が必要かどうか。
〇配達の曜日、時間帯の指定はあるか。
〇薬の準備に時間がかかった場合、何時まで配達すればよいか。
施設によっては、どんな内容だとしても必ず当日中に持参するように言われたりすることもあります。
また、看護師の兼ね合いで、遅くても17:30までに持参というような指定がかかることがあれば、夜の22:00でも問題ないという施設もあります。急な処方変更や風邪薬の場合、取り寄せに時間がかかることもあるので、時間が遅くてもかまわないと言ってもらえると助かります。
④点数の算定について
点数の算定については、最初の時点で相談しておくことをオススメします。フリーマンのスタンスとしては、管理指導料を取らせてくれない施設との付き合いは極力避けたいところです。点数を取れないというのはもちろん、自分が渡した薬で副作用や疾患の悪化があったときに、どう責任を取ったら良いかわかりません。
『指導料を取っていなかったので、自分は関係ないです。』
とは言えませんよね、、、
今までに対応したことのあるパターンはコチラ。
〇管理料は算定しない。(本当に渡すだけ)
〇薬学管理料を算定。(施設スタッフからの情報収集可の場合)
〇かかりつけ管理料を算定。(施設スタッフ又は本人から一定以上情報を得られる場合)
〇居宅療養管理指導料を算定。(薬剤師が薬のセッティングを行う場合)
基本的に、施設の患者さん全員に同じ点数を算定する必要があるので、そこがネックになったりします。また、施設職員は忙しいため、施設職員から聞き取りの場合は、端的に必要な情報を引き出す必要があるでしょう。
ハイリスクや、情報提供料、防止加算なども、対応すれば算定します。過去、服用薬剤調整支援料を算定したこともあります。というか、施設の方がとりやすいです。
⑤支払い方法
施設によって、支払方法も異なってきます。お金の管理は施設を通すパターンもあれば、個人管理としているところもあります。
〇月末締めで施設職員から一括払い。
〇月末締めで個人へ請求。患者家族が支払いに来るor振り込み。
〇投薬時にその都度会計。
支払いのタイミングは、必ず決められた日にちのところもあれば、いつでも良いというところもあったり、準備ができた時点で連絡がくるという施設もあります。
支払い方法に関しては、施設の要望をくみ取ることが望ましいでしょう。
その他
今まで挙げた項目以外にも、ちょっとしたことを確認しておきます。
〇処方箋の受け取り方法
〇薬情や手帳の管理方法
〇トラブル時の対応方法
〇緊急時対応
おおまかな確認事項は以上になるかと思います。
今日の内容が皆さんの参考になったら嬉しいです。
施設への対応が、ただの配達にならないよう、薬剤師の必要性を訴えていきたいですね。win-winの関係、三方良しの関係にしていきたいところです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました!